養育費が不払いになったら
   どうしても相手から養育費を支払ってもらえなければ、強制執行をすることになります。強制執行とは、支払い義務のある相手側(債務者)が支払いを約束した金額を支払わない場合に、強制的に相手側(債務者)の財産を差し押さえ、支払いを実行させる制度です。強制執行は自分で勝手に行ってはいけません(これを自力救済の禁止といいます)。必ず裁判所を通して行わなければなりません。
 なお、この規定は養育費だけではなく、婚姻費用の分担請求でも同様に適用されます。 
 
 強制執行を行うには以下の条件が必要です。
①調停調書、公正証書、判決などで養育費の支払いが約束されていること
 この文書を債務名義といいます。口約束だけではダメです。

②債務名義の正本があること
 判決の場合は、執行文付与の申し立てをして執行文をもらっておきましょう。

③債務名義の正本又は謄本が、債務者に送付されていること
 裁判所又は公証役場に送達の申請をします。送付後に送達証明書をもらい、差押申立書に添付します。

④弁済期が到来していること
 要するに支払期限が過ぎているということです。ただし、養育費の場合には、一度未払いがあれば将来の分も同時に強制執行することも可能です。



 
給料の差押え
   相手が会社員であれば、相手の給料を差し押さえることになります。相手が会社の役員なら役員報酬、自営業者なら売掛金などを差し押さえることになります。ただし、年金は差し押さえできません。
 給料の差し押さえをするには、「債権者差押申立書」を裁判所へ提出します。同時に「第三債務者(相手の勤務先)に対する陳述の催告の申立書」も提出します。
 なお、裁判所の手数料・切手代など最低でも2万円ぐらいは必要になります。

 差し押さえが出来る上限額は、相手の給与(基本給+交通費以外の諸手当から、社会保険料・税金などを控除した後の手取額)によって変わります。
 
相手の給与が66万円以下の場合・・・1/2
   〃   66万円超の場合・・・・給与-33万円の全額


差し押さえ可能額の計算例
①相手の手取り額が100万円の場合、100万円-33万円=67万円
②相手の手取り額が20万円の場合、20万円×1/2=10万円

が差し押さえできる上限金額となります。
 
 なお、役員報酬の場合には給与とは違い、差し押さえの上限額はありません。理屈の上では全額を差し押さえることが可能です。ただし中小企業の社長の場合、自分の報酬は自分で決めているケースがほとんどですから、報酬額が急に変更されるおそれはあります。



 
   給料を差し押さえる手順  
  ①相手の住所・居所を調べる
 離婚時から変わっている場合もあります。既に引越している場合には、役場で住民票を取り寄せます。ただし、住民票は除票から5年間しか保管されていませんので注意しましょう。

②相手の勤務先を調べる
 知人に聞く、財産開示請求をする、などして調べましょう。最後は尾行という手もありますが・・・。

③調停調書などを特別送達する
 裁判所へ特別送達をお願いします。送達証明を貰わないと差し押さえはできません。

④相手の勤務先の登記簿謄本を取り寄せ、「差押申立書」と一緒に裁判所へ提出する
 銀行がわかれば預金の差押えもできます。


 
 対応地域
埼玉県/越谷市・さいたま市・春日部市・草加市・三郷市・吉川市・松伏町・杉戸町・宮代町・八潮市・川口市・蕨市・戸田市・朝霞市・志木市・新座市・和光市など
東京都/足立区・葛飾区・台東区・江戸川区・荒川区・北区など
千葉県/野田市・流山市・柏市・松戸市・我孫子市など
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