労使トラブルQ&A
  Q.試用期間満了時に本採用を見送るには?
 本来、試用期間は、労働者の能力や適性などを見極めて正社員として相応しいかを判断するための期間で、一般的には2~3ヶ月とする企業が多いようです。
 ということは、試用期間中の勤務態度などから正社員として採用するのを見送りたいということも当然起こります。こういった試用期間満了に伴う解雇(本採用拒否)は、通常の解雇よりも解雇理由は広く認められています。
 なお、誤解されやすいところですが、たとえ試用期間満了での解雇であっても30日前に解雇予告するか、30日分の解雇予告手当を支給しなければなりません。ですから、試用期間満了日に本採用しないことを伝えるのではなく、試用期間満了の30日前に本採用はしないことを伝える必要があります。

Q.昼休みに従業員に電話番をさせられるか?
 休憩時間は、自由に利用させなければなりません。したがって、事務所で弁当を食べながら電話番をしていた場合、その時間は休憩時間ではなく労働時間として扱われるおそれがあります。その場合、時間外手当を請求されたり、他の時間に休憩を与えるよう求められる可能性もあります。
 仮にその間に電話がかかってこなかったとしても、いつかかってくるかわからない電話を待っていたことになり、休憩時間を自由に利用させていたとはいえません。

Q.正社員をパートタイマーに変更するには?
 人件費の削減や業務量の変化等によって正社員をパートやアルバイトに変更したいという場合、原則として本人の同意がなければ変更することはできません。身分が変われば待遇も変わるのが普通でしょうから、会社が一方的に変更することは許されません。
 どうしても変更したい場合は、現在の雇用関係を一度終了し、再度パートタイマーとして契約を締結する必要があります。この場合、整理解雇(リストラ)と同様の解雇基準によって有効か無効かの判断がされる可能性があります。

Q.遅刻の制裁として給料をカットしたいが?
 遅刻や欠勤などの制裁として給与をカットする場合、労働基準法によって「1回につき平均賃金の1日分の半分まで、総額が月給の10分の1まで」に制限されています。したがって、1時間の遅刻で給料1日分カットというような制裁はできません。ただし、遅刻した時間分の給料をカットすることは問題ありません。これをノーワークノーペイの原則といいます。
 また、皆勤手当や精勤手当が支給されている会社が、欠勤や遅刻などを理由に手当を支給しないことは制裁にはあたりません。

Q.長期間の有給休暇を申請されたが拒否できるか?
 有給休暇は、労働者が希望する時季に取得できるのが原則です。しかし、申請された時季が会社の繁忙期の場合や小さな会社では、長期間休まれると業務に支障をきたすこともあります。
 そこで、労働者が請求した時季に休暇を与えると業務の正常な運営に使用をきたす場合には、他の時季への変更を要求できることとされています。これを「時季変更権」といいます。
 「事業の正常な運営に支障をきたす場合」とは、担当する業務内容、地位、作業の繁忙、代行者の手配の可否などで判断します。

Q.給与から損害賠償分を控除できるか?
 従業員の故意や過失で会社に損害を与えたとき、会社はその従業員に損害賠償を請求することができます。ただし、損害賠償額をあらかじめ決めておくことは禁止されています(例えば、自動車をぶつけたら3万円などと決めておくことはできません)。
 ただし、損害賠償額を給与から控除するにはいくつかのルールが決められています。1つめは、「給与控除協定(24協定)」を労働組合又は労働者代表と締結していることです。2つめは、本人に控除額について確認してもらうことです。例えば合計10万円の損害賠償を請求する場合、一度に全額を控除するのか、2万円ずつ5回分割で控除するのかといった内容を事前に本人と確認しておく必要があります。
 なお、給与は労働の対価として支給するものですから給与は全額支払って、損害賠償額は別途回収するのが原則です。

Q.従業員が会社に与えた損害を保証人に請求できるか?
 従業員を採用する際、身元保証人を提出してもらうことがあります。予想外のリスクに備えるために、有効な方法です。
 身元保証人は、従業員の横領や不正行為によって会社が被った損害について、本人に代わって損害を賠償する義務を負います。通常は、会社と身元保証人との間で「身元保証契約」を締結します。(念書・誓約書のケースもあります)
 この「身元保証契約」には、法律上、以下のような条件があります。
①契約期間を定めた場合は最長5年、定めがない場合は3年(更新は可)
②従業員に不適切な行いがあり、保証責任が発生するおそれがあることや、職務変更等で保証責任が重くなる場合には、身元保証人に通知しなければならない
 これらの条件に反すると、会社は損害賠償を請求できなくなるおそれがあります。

Q.インターネットに会社の悪口を書き込んだ社員がいるが?
 最近インターネットやSNSに関するトラブルが急増しています。インターネット等に会社の悪口を書き込むような行為は名誉毀損罪や侮辱罪にあたる可能性もあります。これらの犯罪は親告罪なので、会社が告訴しなければ罪に問うことはできません。しかし、犯罪として告訴することと懲戒処分を課すことはまったく別の話です。
 まず、書き込んだ内容がまったく事実無根の誹謗中傷でその内容が悪質な場合、懲戒解雇を含めた重い処分が認められるでしょう。一方、書き込んだ内容が事実だった場合でも、何の罪にも問えないということはありません。従業員は、会社の営業上の秘密や情報を外部に漏洩しない義務を負っています。ですから、情報漏洩についての責任は追及することができますし、情報が漏れたことで会社に損害が発生していれば損害賠償請求も可能です。
 ただし、会社の法令違反行為などを公益通報者保護法に基づいて通報した場合であれば、会社は通報したことを理由として不利益な取り扱いをすることはできません。

 

 トラブルを解決するのではなく、トラブルを起こさないことが、会社と従業員双方にとって望ましい職場になる第一歩です。
 当事務所では、トラブルが起きてからの解決法を考えるのではなく、事前に予防することを第一に考えています。


 
 対応地域
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 社会保険労務士は、社会保険労務士法に基づく国家資格者で、労働・社会保険
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