給与体系の決め方  
 基本給とは、その名の通り給料の基本となるものです。この基本給をどのようにして決定するのかが、給料制度を設計する上で最も重要といえるでしょう。
 また、退職金や賞与の計算に基本給を用いる会社も少なくありません。
 ひと口に基本給といっても、会社によってその内容は違います。基本給を決定する要素としては、主に以下のものがあります。


基本給決定要素
①年齢(年齢給・生計給)
 従業員が生活をするためには給料が必要不可欠です。したがって、最低限必要な生活費を下回る給料しか支給されないのであれば、その会社で働く意味がないのです。
 そこで、多くの会社では年齢によって基本給を引き上げていきます。一般的には30~40代が最も生活費が必要ですから上昇幅を大きくし、50代後半~60代は上昇幅を緩やか又は据え置き(減少)にします。
②勤続年数(勤続給)
  勤続給は、従業員の長期勤続を評価する項目です。勤続年数が違っても給料が同じでは、長く勤務している従業員が不満を持つかも知れません。多くの従業員が不満を持つ可能性があれば、勤続年数の長い人を優遇するような配慮が必要になります。
 また、従事する仕事に技術や経験が必要な場合には、基本給に占める割合を大きくすることが望ましいでしょう。
③職務の内容(職務給・役割給)
  職務の内容とは、責任の大きさ、必要な知識・技能、熟練や経験の必要性、職務環境(危険度・温度・騒音など)などです。
④職務遂行能力(能力給・職能給)
 どのような業種でも、職務遂行能力が高ければ会社に対する貢献度も高いはずです。したがって、能力に応じて給料を決定するのは合理的で公平ですし、従業員の意欲の向上にも繋がります。
 ただし、その従業員の能力に見合った業務を与えることができなければ、給料と働きにギャップが生じる可能性があります。
 これらの要素を総合的に判断して基本給を決定する方法を「総合給方式」、これらのうち2つ以上を組み合わせて基本給を決定する方法を「併存給方式」といいます。


 基本給の設計
 基本給は、上記1~4の項目を組み合わせて設計するのが一般的です。どれとどれを組み合わせて設計するのかは会社の方針であり、賃金戦略です。
 ただし、労働基準法により、
国籍、信条、性別、労働組合活動などを理由に賃金を決定することは禁止されています。
 基本給は全従業員に共通して適用する項目ですが、基本給に含むのが適切ではない賃金や、一部の従業員のみに適用される賃金は、その他の諸手当で対応することになります。 
 基本給体系を決定したら、それぞれの項目に対して賃金表を作成します。賃金表がないと給料を明確な方法で決定することができず、公正な賃金管理ができません。もちろん、従業員を納得させることもできません。


基本給の改定
 どんな会社でも、給料の改定は必要です。なぜなら、物価の上昇、企業業績の反映、世間相場との調整、従業員の年齢上昇や能力向上などが必ず発生するからです。
 通常、給料の改定には、定期昇給(定昇)、ベースアップ(ベア)、臨時改定の3種があります。
①定期昇給(定昇)
 定期昇給の主な目的は、従業員の必要生活費の増加、勤続年数や年齢を重ねることによる経験や能力の向上、労働意欲の向上、というところでしょう。
 しかし、能力主義、実力主義が進んでいるなか、定期昇給を廃止する企業も少なくありません。

②ベースアップ(ベア)
 ベースアップとは、個々の従業員の事情による昇給ではなく、賃金表そのものを引き上げることをいいます。
 ベースアップを実施するの目的は、物価上昇への対応、世間の相場との調整、業績アップ分の従業員への還元、となります。企業業績の悪化や、物価の下降(デフレ)などの場合には、通常実施されません。

③臨時改定
 臨時改定は、昇進・昇格、職務の変更、必要な資格の取得などの事情があった場合に、定昇月まで待たずに給料を変更することです。



 中途採用者の基本給
 新卒者の基本給は、年齢や学歴に応じて横並びでも問題はありません。問題は中途採用者の基本給です。特に中小企業においては中途採用者が大半ですから、重要な問題です。
 
 会社の基本給が能力重視で設計されている場合、中途採用者の職務遂行能力を評価して基本給を決定することになります。このときの評価ポイントは、過去の経歴、保有する資格、試用期間中の働きぶりなどでしょう。しかし、履歴書や短期間の試用期間で正確な評価ができるわけではありませんから、仮の評価として等級に格付けしておき、半年後や次の昇給月に正式に格付けすることになります。
 基本給が職務給重視であれば、担当する職務に応じて決定することになりますので、さほど難しくはないでしょう。
 中途採用者の給料を決定する上で、在籍社員とのバランスも考慮しなければなりません。在籍社員から不満が出ることでモチベーションがダウンするおそれもあります。

 以上のことを踏まえ、
中途採用者の給料を決定する際には、在籍社員を評価する場合よりも1ランク落とした基本給とすべきでしょう。入社時の評価が正しいとは限らないこと、本人が得意あるいは希望の職種に配属できるかわからないこと、会社の期待通りの仕事ができるかわからないこと、といった不安が必ずあります。期待通りの仕事ができなくても、すぐに減給・減俸をするのはあまり得策ではありません。その代わり、短期間のうちに正確に評価し、評価が良ければ他の従業員と同じかそれ以上の給料にする方法をとり、本人にも説明し理解してもらうことが大切でしょう。


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