年俸制とは
   年俸制とは、年間の賃金を事前に決めておく給与体系で、成果主義賃金を採用する企業では多く採用されています。年俸制は、過去1年間の業績を評価して、翌1年間の給料総額を事前に決定しておき、その一部を毎月支給する制度です。年俸制を導入するには、「高額給与」「実力主義」が前提になります。
 
 年俸制といっても、いくつかのタイプがあります。野球選手のような完全職務年俸制や、業績のみで決まる業績年俸制もありますが、一般的には基本年俸と業績年俸(一時金)を並立させる日本型年俸制が多く見られます。

 日 本 型 年 俸 制

 基本年俸:成果給+職務給(役職給)+職能給+挑戦給・改革給など

成果配分:賞与・報奨金など


 これらを組み合わせて年俸を決定することになりますが、どの項目の比率を高めるかは企業の方針次第です。注意すべきは、成果給の割合を大きくし過ぎると全員が目先の利益だけを求めることになり、社内の和・顧客第一主義などを求めることは期待できません。会社の経営理念、方針に合わせて決定しましょう。



 
 年俸制の対象
 
 年俸制の対象者は、通常は2種類の従業員に限られます。
 
一般従業員にも年俸制を適用することは可能ですが、時間外勤務をさせた場合には時間外手当を支給する必要がありますので、年俸制が効果的に機能するかは疑問です。
 管理職
(管理監督者)
年俸制は1年間の給料を事前に決定しておく制度ですが、日本の労働基準法上、年俸制であっても時間外手当の支払義務は発生します。そこで、そもそも時間外手当の対象とならない管理職(管理監督者)に限定して適用されるケースがほとんどです。 
 専門業務 管理職と同様に、時間外手当の対象外となる裁量労働制の適用を受ける従業員も、年俸制の適用対象になります。具体的には、デザイナー、研究開発者、会社の中核となる調査企画、といった職種になります。


 
   年俸制導入の手順  
   年俸制を導入する場合、一般的には以下のような手順で進めていきます。

 ①現状の制度の問題点を洗い出す

②導入する目的・期待する効果を明確にする

③年俸制対象者の決定

④年俸制のタイプの決定

⑤シミュレーション

⑥個人別年俸額の決定・通知・契約


 
   年俸制で失敗しないために  
   年俸制を導入しても、期待通りの効果が見られないケースは少なくありません。失敗しないように以下のようなことに注意が必要です。

①経営方針・企業風土に合うのか考える
 給与だけを年俸制にしても、その他の部分が成果主義になっていなければ意味がありません。また、「管理職は成果主義、一般社員は年功序列」のままでは絶対に成功しません。

年俸制と残業手当
 年俸制を適用しても、
法定労働時間を超えた場合には残業手当を支払わなければなりません。年俸制は、本来労働時間の長さではなく成果やその人の役割によって給料を決定することを目的としているケースが多いため、「残業」という概念には馴染みません。しかし、現在の労働基準法によれば年俸制だからという理由で残業代(割増賃金)を支払わないという扱いはできません。
 そこで、残業代を支払わないようにするには、予め年俸を所定内賃金部分と所定外賃金部分とに分けておく必要があります。
 
 例えば、年俸360万円、月額30万円の場合、月額30万円の内訳として「所定内賃金25万円、所定外賃金5万円」というように明細にも記載しておきます。こうすれば、5万円分の残業手当は不要です。しかし、実際の残業時間に対する割増賃金が5万円を超えた場合(上記の例では月の労働時間を200時間とすると、250,000÷200×1.25/50,000≒32時間)、実際の額との不足分は支払わなければなりません。
 
 
なお、時間外手当の対象にならない「管理監督者」や、時間配分など仕事の進め方を自分で決定できる業務(企画・設計など、裁量労働制の対象になるような職種)の人はもともと残業という概念がないので除きます。

③年俸額は話し合いで決める
 会社(社長)が一方的に決定し、本人には何の意見も聞かないというような会社(いわゆるワンマン経営)では成功しません。従業員が不満を溜めていくだけです。
 
退職金制度も同時に見直す
 退職金が「基本給×勤続年数による係数」というような制度のままでは、退職金が予想外の高額になるかも知れません。同時に見直しましょう。


⑤年俸制と欠勤控除
 年俸制は、年単位で給与を決定する制度であり、もともと日割り計算や欠勤控除を想定していません。しかし、通常、年俸額は一年間労務の提供があることを前提にして決めていますから、労務の提供がない日については、その分を控除することは可能です。実際に年俸制適用者から欠勤控除するためには、控除額の計算方法などを労働契約の段階で決めておく必要があります。



 
 対応地域
埼玉県/越谷市・さいたま市・春日部市・草加市・三郷市・吉川市・松伏町・杉戸町・宮代町・八潮市・川口市・蕨市・戸田市・朝霞市・志木市・新座市・和光市など
東京都/足立区・葛飾区・台東区・江戸川区・荒川区・北区など
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