経営事項審査(経審)とは
   公共の施設や工作物の建設工事(いわゆる公共工事)を、発注者から直接請け負う建設業者は必ず経営事項審査を受けなければなりません。

 経営事項審査では、建設業者の経営規模(X評点)、経営状況(Y評点)、技術力(Z評点)、その他の審査項目(W評点)を数値化して評価します。審査庁はこれらの評価を総合して、総合評価値(P)を算出します。このうち、経営状況(Y評点)の評価は、国土交通省に登録している経営状況分析機関が行います。
 経営事項審査の結果は、公共工事の発注者である国・都道府県・市町村などが、競争入札資格審査に活用します。(経営事項審査の結果だけではなく、発注者の独自の評価基準もありますので、経営事項審査の評点ですべてが決まるわけではありません)

 経営事項審査を受けようとする事業者は、まず経営状況分析機関の経営状況分析を受けます。審査費用は1~2万円ぐらいです。経営状況分析が終了し結果通知書が届いたら、知事許可の建設業者は都道府県知事の、大臣許可の建設業者は国土交通大臣の「経営規模等評価」を受けます。


 
経営事項審査(経審)の評価項目
   経営事項審査の総合評価値(P)の算出方法は、平均完成工事高(X1)、自己資本額・平均利益額評点(X2)、経営状況分析評点(Y)、技術力評点(W)、技術力評点(Z)の項目ごとに評点を計算し、その評点を下記の計算式に当てはめて計算します。ちなみに、最高点は2082点になります。
総合評定値(P)=0.25×X1+0.15×X2+0.2×Y+0.25×Z+0.15×W
 この数式の係数(0.25・0.2・0.15)が、総合評価値(P)に占める各審査項目のウエイトです。

①平均完成工事高(X1)
 許可を受けた業種ごとに、直前2年又は3年の年間平均工事高によって算出されます。2期平均とするか3期平均とするかは自由に選択できますが、申請するすべての業種で同一の方法を選択しなければなりません。(例:とび・土工工事は2期平均、建築一式工事は3期平均ということはできません)

②自己資本額・平均利益額評点(X2)
 X2評点の評価項目は、自己資本額(X21)と平均利益額(X22)の2項目からなります。まず
自己資本額(X21)と平均利益額(X22)を求め、次に2つの評点を合計して2で割った数値がX2評点となります。
 自己資本額は、基準決算の純資産合計額、または基準決算とその直前期の純資産合計の平均額のどちらかを用います。自己資本額が0円未満の場合は、0円とみなします。
 平均利益額は、審査対象事業年度の営業利益に減価償却費を加えた「利払前税引前償却前利益」と、その直前期の「利払前税引前償却前利益」の2期平均額を用います。平均利益額が0円未満の場合は、0円とみなします。

③経営状況分析評点(Y)
 Y評点は、経営事項審査を受ける企業の経営状況を分析評価した評点項目です。その内容は、負債抵抗力、収益性・効率性、財務健全性、絶対的力量の4要素8指標が評価対象となります。経営状況分析は、経営状況分析機関が実施します。

④技術力評点(Z)
 Z評点の評価対象は、技術職員数と元請完成工事高です。まず技術職員数評点(Z1)と元請完成工事高の評点(Z2)を求めます。次に技術職員数評点に5分の4を乗じた数値と、元請完成工事高評点に5分の1を乗じたものを合計します。
 Z評点=
技術職員数評点×4/5+元請完成工事高評点×1/5
 技術職員数評点は、業種別に職員の資格を計算式に当てはめ数値を計算します。1人当たりの得点は、1人の職員が同一業種で複数の資格を有している場合、上位の得点のみが有効となります。例えば、一級と二級の資格を持っている場合、一級の得点のみとなります。次に、算出した技術職員数値から、技術職員数評点を算出します。
 元請完成工事高評点は、直前2年または直前3年の年間平均工事高のうち、発注者から直接請け負った年間平均元請完成工事高を基に、元請完成工事高評点を算出します。

⑤その他社会性等評点(W)
 W評点の評価項目は、労働福祉の状況(W1)、建設業の営業年度(W2)、防災活動への貢献の状況(W3)、法令遵守の状況(W4)、建設業の経理に関する状況(W5)、研究開発の状況(W6)、建設機械の保有状況(W7)、国際標準化機構が定めた規格による登録の状況(W8)の8項目です。
 W評点=W1からW8の合計点×10×190/200

 その他の社会性等評点には、減点評価項目があります。例えば、W1の社会保険・雇用保険の加入の未加入、W4の建設業法に基づく指示処分や営業停止処分の有無などです。



 
   経営事項審査(経審)の評価アップ  
   前記のとおり、経営事項審査総合評定値(P)は5項目から算出されます。5項目すべてに点数アップの方法がありますが、元請工事高や営業利益を短期間で大幅に増やすのは簡単ではありません。といって諦めていいはずもなく、財務の面については長期的に地道な努力をするしかありません。
 そこで、総合評定値(P)を短期間にアップさせるために、下記のような取り組みが求められます。

①その他の社会性等評点(W)対策
 短期間に経営事項審査総合評定値(P)をアップさせるには、その他の社会性等評点(W)対策が不可欠です。W評点の項目のうち、雇用保険加入の有無、健康保険及び厚生年金加入の有無については、未加入の場合の減点は各-30点です(P評点換算で45点)。ですから、まだ未加入の事業場は雇用保険と社会保険に加入することが必須です。
 また、建設業退職金共済制度(建退共)への加入、退職金制度の導入、法定外労災保険への加入は各15点の加算(P評点換算で22.5点)です。
 これらの対策には費用が必要になりますが、評価アップ対策としては非常に重要です。仮に1ヶ月の完成工事高が1億円(年間12億円)の会社が、完成工事高を1億円増加させたとしても、P評点は3点しか加算されません。いかにW評点対策が重要かわかります。

②技術力評点(Z)対策
 技術職員数評点(Z1)は、資格を1つ取得するごとに評点がアップします。一級資格者が1人増えると5点(管理技術者講習を受講すれば6点)加算されます。完成工事高を大幅に増やすよりは、即効性のある対策だと思います。

③自己資本額・平均利益額評点(X2)対策
 X2評点の中では、平均利益額評点(X22)が重要です。平均利益額を増加させるには、計画的な設備投資と減価償却を実施し、資金の余裕を生み出すことです。短期間での改善は難しいかもしれませんが、P評点への影響は小さくありません。




 
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